NPOハロハロほぼ月イチメールマガジン『ハロハロ通信』

■ 2024年4月27日号 ■

家族の支えがなくても夢をかなえたい　・　パヤタスへ、ふたたび

こんにちは、理事長成瀬です。

今月から春の催事出展もスタート！やっぱりイベント会場で飲食できるのっていいですね。

ショートコラム　★★It's more LOVE in PHILIPPINES!!★★ VOL.57

[ハロハロな人]　　家族の支えがなくても夢をかなえたい

フィリピンの魅力をちょっとずつお届けするショートコラム

ガブ：元フィリピン・セブ事業地の大学奨学生（2023年度卒業）

こんにちは！22歳になるガブです。去年の7月に、電子工学を専攻してタリサイ市立大学を卒業しました！

私は高校生のときに両親を亡くしました。私には2人の姉がいますが、2人ともすでに自分の家庭を持っていたこともあり、自分が生きるためには自分でお金を稼ぐ必要がありました。ダンスが好きなこともあって近隣の学生グループにダンスを教えたり、夕方から夜にかけて食べ物屋さんでバイトしたりしていました。

大学奨学金プログラムの経済的支援は、大きな助けになりました。奨学金がなければ、私は大学に進んで学位を取得することもなかったと思います。大学に進みながらもバイトを続けて生活費をなんとか賄ってきました。大学もそこまで遠くなかったので、お金がないときは歩いて通学することで4年間大学に通い続けられました。両親の支えがなくたって大学まで卒業するんだ、という私自身の強い思いもありました。

今はフィリピンの中でも大きな会社で、商品企画調整者へのコンプライアンス担当スタッフとして働いています。いつか大学で学んだことを活かしてIT系の会社に就職しIT技術も高めていきたいなと考えてはいます。私にとっては、安定した仕事を持って、自分が望む生活を現実のものにしていくことが今一番の願いです。

ハロハロ教育基金

From Manila, Handicraft Program

●　パヤタス元ごみ捨て場へ、ふたたび　●

マニラの手工芸事業は、2023年12月末に元パヤタス・ダンプサイトの再居住区であったエラップから、再びパヤタスに場所を移すことになりました。ハロハロからの直接支援終了を受け、今までハロハロ負担になっていた施設使用料も打ち切ることとし、住民グループ・エラップマインドセットのみんなで改めて活動場所を選びなおした結果です。エラップとパヤタスはジープで30分ほどの距離になります。メンバーの力だけで、12月から1月にかけてバタバタと、ミシンなどの備品や、材料なども、すべて移動させました。

じつはエラップマインドセットとは、グループとしての合意形成に大きな課題を抱えています。ハロハロとして事業フレームに掲げている地域活動としての協力体制構築や、透明な運営体制構築には残念ながら至っていません。10年取り組んでいることもあり支援の終了タームを置くことによる支援依存の回避と、彼ららしい事業の形を改めて分析していきます。（文：成瀬悠）

マニラの女性たちとつくるアップサイクル雑貨　AngKyut-アンキュート-