⬛️ 私たちの事業

私たちは「だれもが魅力的に働き生きることのできる社会の実現」を目指し、

3つの基幹事業を通して、地域の中に「人」と「組織」を育成しています。

事業実施モデル

<私たちの大切にする3つの要素>

地域/コミュニティの中の多様な課題を分析するとともに「Group」が生まれ、課題への「活動」を通して、「人」も地域に成長していく。

1つの活動の自立を、5年程のスパンで捉えた活動をしています(検証中)。


すべては、現地の人々が地域のためのアイディアを出し合って、自らの力で実践していく活動になります。

ハロハロもともに話し合いの場に参加して一緒になって悩んだり、取り組んだり、ちょっと知恵がありそうな専門家に意見を聞きにいったりします。はじまりは1〜3人が中心になって始めた活動であったとしても、少しずつ地域全体を巻き込むグループとしての取り組みになって持続的に発展できる基盤づくり*を支援しています。

*人々がPO(ピーオー:peoples organization 住民組織団体ということ)を作って行くことをサポート。 

 

3つの基幹事業と取り組み地域

1)生計向上事業

・フェアトレードなど手工芸事業

・マイクロファイナンス 

2)教育事業

・幼児教育事業

・義務教育課程の学習補助(IT) 

・大学奨学金制度支援事業

 

3)啓発事業

・環境保全活動

・国際交流/理解 

・エシカル/フェアトレードなまちづくり運動

 


 事業1:生計支援事業 

 〜働き生きる場づくり〜

 

主にフィリピン事業地で副収入を得る機会づくりを支援しています。

 

(支援手法)

A:フェアトレードをはじめとする手工芸

コミュニティの女性たちからの「家事/育児をしながら家庭でもできる副収入の場が欲しい」という声から、

・マニラの廃材を使ったバッグやポーチなどの雑貨作り(日本でのフェアトレードブランド名:AngKyut)

・セブの自然素材をいかしたアクセサリーづくり(日本でのフェアトレードブランド名:Nindot)

・フィリピンローカル地域での消耗品つくり(ドアマットや洗剤など)

 

B:マイクロファイナンス

セブやボホールの漁村、農村の自営業者たちが利用できるコミュニティローンの運営支援を行っています(運営主体/貸主は現地住民グループ)。

 

 

 事業その2:教育事業

 〜次世代人材の育成〜

 

 主にフィリピン事業地で、幼児〜大学生までの教育支援を行い、地域発展を担うリーダーが地域から輩出されていくことを支援しています。

A:幼稚園の運営支援

▶︎マニラとセブで、読み書き計算などの基礎学習を教える幼稚園の運営支援を行なっています(現地NGOが運営主体)。

B:高等教育進学支援

▶︎マニラとセブで、奨学金制度を支援(現地NGOが運営主体)。地域の顔が見える範囲で奨学生を選出し進学支援を行なっています。

大学生を主にしていましたが、Kto12導入により負担が大きくなった高校高学年も対象になりました。

 

*セブの幼稚園と大学奨学金支援は「らあ麺屋ひろ教育基金」で9割を運営しています。

事業その3:啓発事業

〜豊かな生き方を育む〜

 

国際理解/協力の啓発)

 スタディツアー、日本語教室

 イベント/催事、演劇/映像、講演会/WS

 

エシカル/フェアトレードタウン運動)

 

 グローバルな視野を広げる機会づくりをしています。

スタディツアーや語学を通した国際理解の場をはじめ、催事への出展や勉強会/お話会の開催を通して、ふだんの生活と世界とのつながりを啓発しています。

 またごみ投棄問題からごみ拾い活動や分別回収システム整備などを通した廃棄物削減にも取り組んでいます。

  私たちのふだんの生活を見直しながらよりよい世界と地域の社会づくりを行おうとするエシカル/フェアトレードのまちづくり運動にも、千葉と港区から取り組んでいます。

環境美化保全)

ごみ分別回収と廃棄量削減、マングローブ植樹と育成



⬛️ 私たちの事業地域


フィリピンのマニラ・セブ(ボホール)・日本(港区・千葉)全9つの事業地にて、

2020年現在、44のプロジェクトを支援しています(住民グループの組織基盤強化も1プロジェクトと計算)。

1:Manila (元)ダンプサイト・パヤタスとエラップ再居住区地域

Project Area 1:Payatas Quezoncity  -ケソン市パヤタス-

         Rodriguez Rizal (Erap) -リサール州ロドリゲス自治区-

Partnership with:Paaralang Pantao 

協働団体:ごみ山のフリースクール「パーラランパンタオ」

 

 パヤタスは巨大なごみ山を中心にしたスラム地域でした、2018年8月にごみの最終投棄場としては閉鎖され、ごみを回収したトラックが来ることはなくなりました。ごみ山でウェストピッカー/スカベンジャーとして換金できるごみを拾って生活する人々は、ごみ山の閉鎖とともにほぼいなくなりました。ただゴミの換金ショップ/ジャンクショップはまだ存在して折り、人々はおもに露店商や建設関係、運転手などの日雇い労働者となっています。

 2010年のごみ山崩落事故以降行政も指定する再居住地域となっているのがこのパヤタスからジープで30分ほどの距離にある通称エラップです。無償で居住地を提供(電気や水道は無い)された人々もいますが、ゴミの換金で生活していたような人は再居住地で仕事がなくまたごみ山のふもとに戻ってしまうケースも発生してきました。ごみ山崩落以降現地協働団体が分校をこのエラップに開校していたため、この再居住地においても、ハロハロは活動をしています。

 現地協働団体パーラランパンタオの行う幼児教育、大学奨学金制度を支援するとともに、地域の女性たちの収入向上を雑貨製作事業から支援しています。

 

2:Cebu 中部漁村地域

Progect Area 2:Dumlog Talisaycity タリサイ市ドゥムログ

Partnership with:Tulay Sa Kinabuhi トゥーライサキナブヒ

 

セブ市のすぐ南隣に位置するタリサイ市は人口も多い大規模都市です。

バランガイDumlogの当事業地は、漁業やタクシー運転手、露店商などに従事する日雇い労働者が多く暮らす沿岸部のスラム地域になります。

近年政府による大規模な住宅地建設がこの地域にも広がっていて、

今迄は広々とした自然が広がっていた場所に、似たような形をして整然と並ぶ戸建て住宅が出きました。住宅建設によって、沿岸部よりに存在するスラム地域はさらに密集化しています。

 ミンダナオなどから貨幣収入と教育を求めて移住してきた人々が多く、スラムで生活せざるを得ない貧困の連鎖を生計向上と教育から変えていこうとしています。

 

3:Cebu 北部農村地域

Progect Area 3:Panugnawan Medellin メデリン市パヌグナワン

Partnership with:Tulay Sa Kinabuhi トゥーライサキナブヒ

 

 セブ島の最北にあるメデリン市。

 メデリン市内の主要道路から山の奥に入った当事業地では、さとうきびの季節労働者が多く、仕事のないときは食事やお菓子を作って売り歩く露天商をして細々と生計を立てています。

 2013年の台風ヨランダによる被害でほとんどの家が全壊したときから緊急支援として当事業地に関与をはじめ、現在は復興支援から生計支援へと継続した支援活動を行なっています。

 サンゴ礁の地盤から農作物の育成などにもあまり向いておらず、初めは細々と生活に必要な洗剤などの生産と販売事業から始めたが、現在は家畜飼育事業が少しずつ軌道に乗り始めたところです。

 

 

4:Bohol アルマー島

Project Area 4:Alumar Getafe Bohol 

         -ボホール島ヘタフェ市アルマー-

 

Partnership with:Alumar Seaweed Farmers Association(ASFA)

         アルマーシーウィードファーマーアソシエーション

 

アルマーはボホール島ヘタフェの港から、さらに小舟で北に30分の距離にある小さな島です。

島の人々は海藻栽培を主産業とし、年間3回の収穫期に得る現金収入で細々と暮らしてきましたが、環境の悪化や現金の必要性、また島内に十分な教育機関がないこと、衛生医療などの面からも、若い人々が島を離れていく実態がありました。

私たちハロハロは、この地域の海藻農家の人々と、協同組合(住民グループ)を立ち上げ、海藻栽培がより持続可能な形で発展すること、副収入の機会が増えること、そして子どもの教育が充実し、大学卒業以上の若者が島に増え、地域の持続可能な発展を支えることを目標に、地域グループと人材の育成を行なっています。

 

5:日本の事業地(千葉県・東京都港区)

Project Area 5:千葉県 

Partnership with:フェアトレードちば

 

Project Area 6:東京都港区 

Partnership with:港区エシカルコミュニティ

 

 私たちハロハロは、エシカル/フェアトレードの啓発を通して、日本の中から世界の小さな村とつながり持続可能な豊かな社会を日本と世界でともに行なっていけるまちづくり運動をしています。

 グローバルな視野を持って、ローカルに活躍できる人材とグループの育成を日本の中で、千葉県と港区の2箇所の地域で行なっています。

 


ハロハロのフィリピン事業地のパートナーは1日1.9ドル以下で生活する貧困層の人々です

【パラメ家族の場合】

10人家族(お父さん お母さん 子どもたちが8人います)

お父さんは朝は魚を釣る漁師さんですが、午後はバイクタクシーの運転手もしています。

お母さんは日用品店をしつつ、夕方はお父さんが釣った魚を露店で販売しています。

毎日働いて、1ヶ月の収入が約25000円程度です。

1人あたり1日約85円で生活しています。

 

お母さんの心配は、子どもたちの学校迄の交通費や学用品にかけるお金がないこと。

毎日の食費でお金がなくなってしまうのでなかなか貯金ができずにいます。

 

ハロハロは父母が、子どもたちにチャンスを作るサポートをします

 

ハロハロが行う生計支援事業によって、お父さんお母さんたちの副業の機会ができ、自分たちの力で子どもたちを学校に行かせ、技術を身につけた子どもたちが未来を切り開いています。

ハロハロでは、父母が子どもたちを学校に活かせようとする気持ちを育みます。現地協働団体は、各家庭との関係作りを大切にしており、人々を勇気づけながら自らの力で未来を切り開いて行く力を応援しています。


2012年春に訪問した際の生産者インタビューmovie